課題B-2:リモートセンシングを活用した火山観測技術の開発
概要
火山活動の推移予測に重要な火口周辺の変化を、噴火発生時等においても、遠隔地から詳細に観測できる技術を開発する。具体的には、可搬型レーダー干渉計および衛星SARを用いて、火口周辺の地殻変動を任意の時間と場所で観測できる技術を開発する。また、分光技術を用いて、火口周辺への立ち入りが困難な場合においても、火口周辺の熱・ガス分布を計測する技術を開発する。
詳細
成果目標及び実施方法
- 火山活動活発化時等に、機動的な観測が可能な植生の影響を受けない可搬型レーダー干渉計を開発する。
- SAR研究グループ(PIXEL)と連携し、衛星SARによる地殻変動データベースを作成する。
- 温度・放熱率・ガス・岩石分布および地形データを同時に計測できる小型温度ガス可視化カメラ(SPIC)を開発する。
アウトプット・アウトカム
これらの技術開発により、観測が困難であった火口周辺の変化を、これまで以上に詳細に捉えられるようになり、火山活動メカニズムの理解や火山活動推移予測に役立つと期待される。また、可搬型レーダーで観測したデータを迅速に共有するツールや、SPICを現業機関等に試験提供する量産型の試験機を開発する。これにより、次世代火山研究の推進、火山活動評価への利用に役立てられる。
実施体制
- 【分担責任者】
- 国立研究開発法人防災科学技術研究所
火山防災研究部門主任研究員 小澤 拓